用紙箱 Ver1.10

落合秀俊

1. 用紙箱とは

 用紙箱とは、ユーザー自作の原紙を原紙箱のように他のウインドウにドラッグすることで実身複製ができるものです。

 コンピュータでいろんなデータを作成していると、いつも同じような型式の文章やその他データをよく使うことがあります。例えば、手紙であれば書き出しと締めの言葉は同じような文章をよく書きます。  BTRON では、こういった定形データの雛形(テンプレート)をあらかじめ1つの実身(自作の原紙)にして、文章を書くときは自作の原紙を実身複製してそれに加筆するようにする、という方法がよく使われます。  しかし、実身複製のポインティングデバイスでの操作は"クリックドラッグ"というもので、余りやりやすい操作ではありません。原紙箱のようにドラッグするだけで実身複製ができたほうが操作が楽です。一方、1B付属の原紙箱はアプリケーションの標準の原紙しか扱えず、自作の原紙を加えることができません。  こういった不便を解消する目的で用紙箱は作られました。用紙箱は自作の原紙をドラッグの操作で実身複製ができるアプリケーションです。

2. 使い方

 原紙箱から得られる用紙箱の原紙には、仮身一覧(キャビネット)の実行機能付箋と用紙箱の実行機能付箋が貼ってあります。基本的にキャビネットで中身の作成、用紙箱で使用です。

2.1. 用紙箱の中身の作成

 キャビネットのほうで自作の原紙の仮身をお好みのように配置して、用紙箱の中身を作成します。  仮身は開いたままでもOKです。  付箋も入れることができます。付箋は取り出すのが面倒なので、使いそうな付箋をあらかじめ入れておくと便利かもしれません。  用紙箱ウインドウの背景の色は、用紙箱の仮身の仮身属性の表示領域背景色がそのまま使われます。

2.2. 用紙箱の使用

 用紙箱として実行すると、用紙箱ウインドウが開きます。仮身には原紙箱のように紙を重ねたような物が付いて表示されます。付箋には付きません。  仮身をポインティングデバイスで他のウインドウにドラッグすると、その仮身の示す実身が実身複製されます。また、付箋を他のウインドウにドラッグすると、付箋がコピーされます。ドラッグ中に×キー(右ALT、F9)を押すとドラッグを中止する事ができます。  付箋が選択されている状態でメニューの"編集−トレーへ複写"を選ぶと、トレーに選択された付箋がコピーされます。実身の管理情報パネルで実身に実行機能付箋を貼るときなどに使用すると便利です。

3. 用紙箱の起源

 用紙箱のアイデアはNIFTY-ServeのFTRONの6番会議室の話題になったものが元になっています。  ちょうどそのころ、私がキャビネットのクローンの"フリーキャビネット"を作っていたのですが、用紙箱はフリーキャビネットを少し改造すれば作成可能だとわかったので私が作ることにしました。すえぞうさんの原紙箱の改変の話がきっかけで、"用紙箱"という名前は茨木さんのもので、プログラムとしての実現法はりんさんのアイデアで、私は単にプログラムをしただけです。この3人の話がなければ用紙箱の実現はありませんでした。感謝いたします。

4. 連絡先

 制作者の落合秀俊の Nifty の ID は KHC05221 です。  用紙箱についての話題は Nifty の FTRON で主に扱っています。また、1B の開発元のパーソナルメディアがやっている SPMC でも良いです。

5. 著作権、配布条件

 用紙箱はフリーソフトの精神に基づいています。  用紙箱の著作権は落合秀俊にあります。  配布は自由におこなってかまいません。ただし、パッケージの改変は混乱を招くので、そのまま配布して下さい。また、転載の報告の義務はありませんが、できれば私に教えて下さい。(どこに置いてあるのか知りたいので)  ソースコードを他のプログラムに流用しても結構です。商用プログラムに使ってもかまいません。ただし、商用の場合は私に連絡して下さい。  このプログラムを使用した結果、どのような問題が起きようと、私はいっさい補償できません。各自の自己責任で使用して下さい。